生前のゾーラの面影を残す、かわいいワンハートストーンを作って頂きまして本当にありがとうございました。大変感謝しております。正直、未だに生前のゾーラの写真を見たり、ゾーラの事を思い出すだけで、動揺して涙が止まらなくなる状態です。でもワンハートストーンのゾーラを見ている時は気持ちが落ち着きます。かなり長文になり、恐縮ですが、私の事例が、誰かのお役に立てたら幸いです。
■ゾーラとパンタ
生前、ゾーラがリンパ腫(癌)と分かってから、何度も何度ももし万が一の事があっても、生まれ変わって、また私のところに来てほしいとゾーラにお願いをしておりました。癌が発覚してから、10ヶ月もがんばって生きてくれたから、その事についてゾーラと話をする時間はたくさんありました。旅立つ数分前、苦しがっていたゾーラは急に弧を描くようにウロウロ歩きだして、突然立ち止まり、数十秒ほど空を見上げて、身動きしない時間がありました。そしてその数分後、2008年8月12日、7時10分、私の手の中で旅立って行きました。
火葬する時には生まれ変わったゾーラと再開する日時や場所(ゾーラと出会ったペットショップ)を記載した手紙も一緒に火葬しました。
あの時はそうでもしないと、私自身、亡くなったゾーラの肉体から離れる事もできない程、悲しくて、悲しくて、呼吸も出来なくなるほどでした。私にとってゾーラは娘であり、友であり、母親のような存在でした。ゾーラと出会った時から覚悟はしていたものの、いなくなったこと自体が、理解できるようで理解できなく、一人で家にいるとゾーラに会えない事がただ、ただ悲しくて涙が止まりませんでした。そしてゾーラとの約束の日、2008年10月19日、ゾーラを迎えに行きました。ゾーラと約束した場所、ペットショップに到着して、たくさんのフェレットを見た瞬間、そこにゾーラはいないと改めて感じました。30匹程いるフェレットの子供を1匹ずつ見るまでもなく、ゾーラの気配を全く感じない、 そこにはいないとはっきり分かりました。「きっと色々事情があって、ゾーラは約束の日時に間に合わなかったんだ」と思いました。でもせっかく来たんだし、数日前にゾーラの夢を見た時に、手と頭の部分が黒いフェレットに生まれ変わっている夢を見たので、そういうフェレットが居ないか、探し始めました。何匹が抱いたりしているうちに、パンタ(後に家の子になる)を見つけ、寝ているパンタをだきかかえました。
するとパンタは私にすぐに寝ぼけながら甘えてきて、顔を私の腕に埋めてきて、私の手を小さなパンタの両手でしっかり握りしめ、指を甘噛みしだし、指中ベタベタになりました。抱き下ろそうとしても、今度は私のネックレスに絶妙なタイミングでしっかり噛みついて、抱き放そうとしても離れませんでした。何度かそんな戯れを繰り返す内に「この子はゾーラの生まれ変わりじゃないけれど、私をこんなに好んで選んでくれたんだから、この子とも一緒に生きよう。」と思いました。
ペットショップからパンタを連れ帰る途中、数分も経たないうちに、パンタがあまりにも切ない声で鼻を鳴らすので、私は目の前にあった公園のベンチに座って、箱から出して、パンタを抱っこしました。そして、パンタに話しかけてみまた。「ゾーラ?ゾーラなの?」するとそれまで落ち着きの無かったパンタの動きが急に止まって、何十秒も空を見上げていました。涙が溢れでました。動揺してパンタを抱っこする事もでき無くなるほど、 涙が止まりませんでした。そしてその時、気づきました。ゾーラはずっと、亡くなってからずっと私と傍に、ずっとずっと一緒だったのです。生まれ変わるなんて、そんな器用な事なんて出来ず、ただ私の傍にずっ と居たのです。
その後もパンタがゾーラを感じているのは分かりました。家に帰ってパ ンタと一緒に戯れている時もゾーラにでも教わったかのように家の使い勝手をよく理解して、何のしつけもないまま、ゾーラが好んで遊んでいた場所にはパンタも好んで遊び、ゾーラが好んで悪戯していたものにはパンタも好んで悪戯をします。そしてゾーラとの違いとして、パンタは、私が行くとこ、行くとこ、飛び跳ねて付いてきます。台所に行けば、台所にきて、バスルームに行けば、バスルームに来て、椅子に座ると、そこによじ登って来ます。まだ一緒になって1か月も経たないのに、小さな体で必死に、私と居るのが1分でも惜しいように、私に付いてきて、飛び跳ねて私の足にしがみつくのです。ゾーラはここまで私にくっ付いて、来ませんでした。でもこの必死にくっ付いてくる様子、心当たりがありました。ゾーラは外出時に怖い事があったり、病院から退院して迎いに行った時、瞳孔が開いて呼吸と心臓が止まり、私の人工呼吸と心臓マッサージと呼びかけで戻って来た時、そんな時は必ず、急に気が小さくなって私にしがみ付いて来て、私の後を追うのでした。
パンタを見ていると年取ってからゾーラが出来なかった分、パンタがゾーラの代わりに、元気な体に喜び、飛び跳ね、私にしがみ付いているように思えて、何とも言えない切ない気持と愛おしさが込み上げ、その度に涙が溢れました。